初めて栄養セミナーに参加される方の中には、マーガリンはバターよりもヘルシーと思って買っている方が、まだまだたくさんいます。
でも実は、マーガリンはとても危険な油です。そして、日本製のお菓子の多くに含まれているショートニングも同様です。
植物油は常温ではサラサラの液体です。でも、「植物性」であるマーガリンは固まっていますね。
これは、水素を添加して硬化させているからなのですが、その過程で身体にとって好ましくない形の油が生じます。それが、「トランス脂肪」です。自然界ほとんど存在しないもので、マーガリン、ショートニングなどは、このトランス型脂肪酸を含んでいます。
先進国の多くの国々では、トランス脂肪を含む食用油の使用を禁止又は制限している程。アメリカではレストランで提供する食事にも、トランス脂肪の使用を制限している州もあります。
トランス脂肪が人体に及ぼす悪影響の一例をご紹介します。
- 細胞の構造が弱くなり、有害な物質が侵入しやすくなる
- 皮膚トラブルの原因になる
- 大量のビタミンとミネラルを消耗する
- 善玉とHDLコレステロールを低下させる
- アルツハイマーやパーキンソン病の原因になる
- 高血圧、糖尿病、心臓病の原因となる
- (母親が摂ると)赤ちゃんの成長が遅れる
できるだけ意識して、トランス脂肪の摂取を少なくしましょう。
スナック菓子は要注意
スナック菓子、菓子パン、ケーキ、フライ、ドーナツはトランス型脂肪が多く含まれていることが多いです。スーパーで購入する際に、ちょっと裏面を見てみて下さい。マーガリンまたはショートニングの記載があったら、それは買わずにそっと棚に戻しましょう(実は驚くほど多くの食品に含まれていますが、海外のお菓子には全くと言って良いほど含まれていません)。
アメリカのファーストフードのメニューには、トランス脂肪がフレンチフライ6g、アップルパイ4.5g、チキンナゲット4g含まれているとの調査報告もあります。
今の日本人は、子供の頃からマーガリンを食べていましたので、私も含めてこのトランス型脂肪が自分の身体に入っていない人はいないでしょう。
これからの時代、健康で生きていくことが色々な意味でますます大切になります。
子供が大人になるまでファーストフードを食べ続けたら、20才になったときにどれだけのリスクを負うのでしょうか?考えるだけでもぞっとしてしまいます。
がんの若年齢化やアトピー、認知症が激増しているのは事実です。低価格や簡単で便利といったうわべだけのことで、実はこんなにリスクを抱えてしまうのです。ぜひ、いま冷蔵庫にマーガリンがある方。「もったいない」をやめて処分しましょう。
「健康は学ぶもの」です。正しい知識を身につけて、必要な食べ物と必要でない食べ物の区別をつけましょう♪